2012年にマレーシアMM2Hを取得しましたが、定期預金以外の余剰資金を当座預金にしました。
その後、時々ネットで残高を確認していましたが、2021年2月末時点の当座預金残高が知らないうちにゼロに、しかも何もしていないのにCLOSED(口座閉鎖)の表示になっていました。
この時の気持ちは、驚きを超えて「もしかしてハッキングされたかも。。」と不安の極致に達したのを今でも覚えています。
早速、過去に遡って残高を確認したところ、2020年9月末時点で残高は表示されているものの、別の欄にINACTIVE(未稼働、休眠口座)の表示がありました。
そして、いろいろと調べていくうちに「7年間資金の動きがない場合には、休眠口座となり、口座凍結後にマレーシア中銀にunclaimed money(未請求資金)として移管(すなわち、没収)される」ことがわかりました。
今回は、この没収されたお金を日本にいながら取戻した体験談を共有したいと思います。
必要な提出書類のチェック
まずは、必要な書類を確認するために、当局の公式ポータルサイトにアクセスして[Refund of Unclaimed Moneys]をクリックすると以下のリストが表示されます。ここで、赤で囲んだ箇所をクリックします。
すると、以下の資料が表示されますが、マレー語になっていてもひるまずに3ページ目に進むと英語版が表示され、4ページ目に必要書類が列挙されています。
各書類の説明
UMA-7
UMA-7は、上記の青で囲んだ箇所から入手でき、緑で囲んだ箇所から入手できる見本を参考にしながら記入します。
パスポートのコピー
わたしは、念のためパスポートの全ページをカラーコピーしました。口座がジョイント・アカウントの場合は、全員分のコピーが必要です。
日本の銀行の残高証明書(英語版)
移管(没収)されたお金を振り込んでもらう先である日本の銀行の残高証明書(英語版)が必要です。口座がジョイント・アカウントの場合は、全員分の残高証明書が必要となることに注意してください。
預け先のバンク・ステートメント
日本の銀行の通帳に該当するもので、マレーシアの銀行(わたしの場合はCitibank)の場合は、毎月末にネットから入手できるバンク・ステートメントをプリントアウトしました。
預け先が作成したコンファーメーション・レター
この見本は、上記の公式ポータルサイトに表示される丸で囲んだ箇所から入手できます。
実は、この書類の取得が一番苦労した点で、Citibankにウェブサイトから依頼して自宅に郵送してもらうのに4か月もかかりました。
日本の銀行への送金依頼書
わたしが使っている日本の銀行は、マレーシア・リンギットを取り扱っていないため、日本円に変えてから振り込んでもらうことにしました。
その際に必要となる情報(スイフトコードを含む)は、各銀行のウェブサイトで確認できますが、これをマレーシア中銀宛ての依頼書の中に記入しました。
ついに日本の銀行への入金を確認
2022年10月3日にマレーシア中銀宛てにEMSで上記の必要書類一式を郵送してから、11月30日に日本の銀行に入金がありました。
「ついに日本にいながら独力でお金を取り戻すことができた」という嬉しさとともに、予想の半分ほどしか振り込まれていない金額を見て「こんなに手数料がかかるのか」と愕然としました。
ところが、8日後の12月8日に妻の口座に残りの半分が振り込まれてきて、やっと100%以上の嬉しさを噛み締めることができました。
さいごに
今回、無事に当局に没収されたお金を取り戻すことができましたが、とにかくここに辿り着くまでの苦労を考えると海外の金融機関を利用するときには出口戦略も考えておくべきだということは、はっきりと言えます。
もちろん、日本円に変える場合に為替レートが大きく影響することは言うまでもありません。
このブログ記事が同じ悩みを抱えている方にお役に立てれば嬉しいです。