ウェスティン都ホテル京都 | 空間を彩るアート作品を鑑賞してホテルの魅力を再発見

  • URLをコピーしました!

先日、京都の東山にあるウェスティン都ホテル京都に泊まってきました。

非日常を体験できるホテルの愉しみは、豪華な食事だけでなく、館内に点在するアート作品を自由に鑑賞できることです。

それでは、今回気になったいくつかのアート作品を写真とともにみなさんに紹介します。

目次

大沼映夫作「薔薇の図」

1933年東京都生まれ、1960年東京藝術大学美術学部油画科卒の大沼映夫おおぬま てるお。薔薇をモチーフに花びらが幾重にも重なった姿を柔らかなタッチで華やかに描いており、優雅さだけでなく薔薇の生命力も感じる作品です。

池田遙邨作「山頭火鉄鉢の中へも霰」

1895年岡山生まれ、92歳で他界するまで生涯のほとんどを画業に捧げた日本画家池田遙邨いけだ ようそん。最晩年の1984年からは俳人種田山頭火たねだ さんとうかの句を絵にした「山頭火シリーズ」の制作に情熱を傾けました。

冬の寒い日に托鉢をしている山頭火が手に持っていた鉄鉢にもあられが入ってきた様子を表現した作品です。個人的には、歌川広重の「蒲原 夜之雪」の構図を思い出しました。

小磯良平作「風景」

1903年神戸市生まれ、東京美術学校を首席で卒業し、日本を代表する洋画家のひとりである小磯良平による作品です。建物で埋め尽くされた無機質な空間に描かれた縦横の有機的なラインが印象に残ります。

三岸節子作「花」

1905年愛知県生まれ、94歳で他界するまで生涯を絵画に捧げた洋画家 三岸節子みぎし せつこの作品。黄色と赤色で画面いっぱいに描かれた作品は、筆勢が情熱的で力強く花の生命力が生き生きと伝わってきます。

中藤益子作「富士曙光」

1944年三重県生まれ、独特のタッチと構図で富士山をテーマに描いている中藤益子なかふじ ますこ画伯による作品です。「令和の女流北斎」とも呼ばれている彼女の作品は国内外で高く評価されています。

北斎の赤富士(凱風快晴がいふうかいせい)を思わせる堂々とした富士山、春の訪れを告げる桜とエナガ、金箔で美しく描かれたたなびく雲、そして鮮やかな青と赤のコントラストなど、見た瞬間に魅了される作品です。

*************

ウェスティン都ホテル京都には天然温泉を利用した京都最大級のスパ施設「華頂」があります。ここには立体的なアート作品がいくつか展示されています。

Kaoru作「白いカタチ」

スパ施設「華頂」の入口奥から中のラウンジ壁面に沿って、3点の陶オブジェが展示されています。これらは、1995年に東京芸術大学陶芸科を卒業し、しのぎ技法によるうつわや造形的な花器・オブジェを制作しているKaoruさんの作品です。

タイトルの通り、実際は白い作品ですが、写真では薄茶色に見えます。照明の効果で陰影が強調されたフォルムの美しさが印象的です。静寂なスパ・ラウンジ内に清らかな気が渦巻いている様子を表現しているように感じます。

半谷学作「MOON」

スパ・レセプション奥の壁面に金色に輝く作品が展示されています。これは、1963年北海道生まれ、1988年に武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程デザイン専攻 修了後、北海道と群馬県を拠点に、再生をキーワードに数多くの作品を制作している半谷学はんがい まなぶさんの作品です。

月の表面がリアルに表現された作品は、まるで月を間近に観ているような感覚を生み出し、人の心を癒す幻想的で神秘的な雰囲気を醸し出しています。

松谷文生作「蒼」「皓」

1975年愛媛県生まれ、1995年嵯峨美術短期大学(現・京都嵯峨芸術大学)陶芸科を卒業し、造形的な作品を制作している松谷文生まつたに ふみおさんの作品です。

5階に降りた先のスパ・ホールに展示されている作品2点(そうこう)は、美しいフォルムと表面に施された細かな線が生み出すファブリックのような質感が特徴で、水面に落ちた水滴が上に跳ね上がるような躍動感を感じます。

さいごに

ウェスティン都ホテル京都には、上に紹介した作品以外に以下のような平面作品や立体的な作品を含め多くのアート作品があちこちに展示されています。

さらに、都ギャラリー佳水園庭園など歴史を感じさせる見所に溢れています。

佳水園 正面玄関

みなさんも泊まる機会があれば、ぜひ館内のアート作品を愉しんでください。

  • URLをコピーしました!
目次