「風の時代」に予想される政治・社会の大きな変化

  • URLをコピーしました!

2023年を振り返ると、ジャニーズ問題、ビッグモーター不正請求事件、宝塚歌劇団事件、ダイハツ不正問題など芸能界や企業の闇の部分が次々に明らかになった1年だったと言えます。

これらは「風の時代」だからこそ露呈したとも言うべきで、パワハラ、厳しい上下関係、ノルマ、過度なプレッシャーといった「地の時代」から続いていた組織の古い体質に対して厳しい目が注がれた事例です。

そして、2023年最大の出来事として、11月に自民党のパーティー券を巡る裏金疑惑が発生しました。2022年の「政治と宗教」に続いて今回の「政治とカネ」で自民党が大きく揺れていますが、2024年11月から始まる本格的な「風の時代」(=「冥王星水瓶座時代」新しい価値観・システム・組織・権力が出現する時代)に向けて今までの膿を出している状態と捉えることができます。

今回は、本格的な「風の時代」に向けて予想される政治・社会の変化について考察していきます。

目次

2022年〜2023年の振り返り

西洋占星術では、社会的影響力が強い天体として冥王星(破壊と再生)、土星(社会規範・規制・制限・試練)、木星(社会構造・政治・体制・繁栄・拡大)に注目します。

日本の政治イベント

2022年7月に発生した安倍元首相銃撃事件は、当初は「民主主義への挑戦」という捉え方が大勢を占めていましたが、真相が明らかになるにつれ「自民党と旧統一教会の関係」に焦点が当たるようになり、最終的に2023年10月13日に文科省が旧統一教会の解散命令を東京地裁に請求するに至りました。

この事件は、冥王星が社会構造・権力・組織を意味する山羊座に、また土星が自由・革命・個性・平等を意味する水瓶座に滞在していた時期に発生したことで、単なる銃撃事件にとどまらず政権与党の闇の部分を白日のもとに晒す結果につながったとも解釈することができます。

また、自民党と連立政権を組む公明党についても、土星が浄化・終わりを意味する魚座に滞在していた時期(2023年11月15日)に公明党創立者で創価学会名誉会長の池田大作氏が死去したことから、今後の選挙における集票力に大きな影響が出てくる可能性があります。

一方、「風の時代」らしい動き(=女性が活躍する時代)として、2022年7月の参議院議員選挙や2023年4月の統一地方選挙において、女性当選者が過去最多となりましたが、この傾向は今後も続くと予想されます。

海外の政治イベント

海外に目を移すと、2022年11月に実施された米中間選挙後に、上院、下院で多数党が異なる「ねじれ議会」が発生しただけでなく、アメリカ社会の分断がより深まった状況になりました。

また、欧州では2019年5月に実施された欧州議会選挙において、中道右派と中道左派が初めて過半数割れとなり、リベラル派、環境保護派が躍進し、極右・ポピュリスト勢力が得票率をほぼ倍増させました。

中でも、フランスのマリーヌ・ル・ペン女史が率いる極右政党「国民連合(RN)」が約 25% (前回:6.3%)の得票率で24議席を獲得し、保守政党「国民運動連合(UMP)」(20.8%)と オランド大統領が率いる与党「社会党(PS)」(14%)を大きく引き離し第一党に躍進したことが、国内外で衝撃をもって受け止められました。

本格的な「風の時代」に向けて予想されるシナリオ



2024年11月まで冥王星は山羊座と水瓶座を行ったり来たりしますが、これは今まで隠れていた真実が明るみになる中で、組織・権力・システム内の古い価値観が根底から見直され、新たな価値観が出現し広がることを示唆しています。

その後、2044年1月までの約20年間は水瓶座に滞在(=「冥王星水瓶座時代」)し、本格的な「風の時代」を迎えます。

日本の政治シナリオ

それでは、まず2024年の日本の政治シナリオを考察してみます。

2024年には、9月に自民党総裁選が予定されていますが、内閣支持率が低迷している岸田政権がその前に衆議院の解散総選挙を決断するかどうかがポイントです。

現在のところ、可能性としては、予算案成立後の3月、通常国会閉会後の7月が囁かれていますが、いずれの時期も冥王星が水瓶座、土星が魚座に滞在(7月の場合は、木星が双子座(風のエレメント)に滞在中)していることから、自民党の「地の時代」的な古い体質が変わっていなければ、連立政権を組む公明党の集票力低下と相まって政権交代のシナリオも考えられます。

また、仮に2025年に参議院、衆議院の任期満了に伴う選挙が行われることになっても、2024年11月からはすでに本格的な「風の時代」に移行していることから、政権交代を含む政治体制の大きな変革が行われる可能性が高いでしょう。

海外の政治シナリオ

次に、海外を見てみると、2024年は70か国以上、合計40億人以上の有権者を対象に選挙が実施される史上最大の選挙イヤーとなります。

注目される選挙としては、まず1月13日の台湾総統選挙があります。

対米関係を重視する与党・民進党の頼清徳氏、中国寄りの最大野党・国民党の侯友宜氏、二大政党の打破を掲げる野党第二党・民衆党の柯文哲氏が争う構図となっており、選挙結果次第では米中間の緊張が高まるだけでなく、日本もその中に巻き込まれるリスクが予想されます。

次に、6月に実施される欧州議会選挙が注目されます。

以下の表にあるように、直近にかけて欧州各国で右派・ポピュリスト政党を含む極右が勢いを増しており、世論調査では6月の欧州議会選挙でも反移民、反EU、反イスラム移民などの公約を掲げる極右の議席数が増える見通しとなっています。


特に2024年11月からの本格的な「風の時代」以降も欧州各国で右傾化・極右化がさらに進む場合、EU崩壊シナリオが現実味を帯びることから、この先5年ごとに行われる欧州議会選挙の動向に注目すべきです。


最後に、2024年の最大の注目点である11月5日の米大統領選挙については、2022年の中間選挙後の状況を踏まえると、2024年11月20日からの本格的な「風の時代」の直前(11月5日)に実施される米大統領選挙では誰が大統領になろうとも、アメリカ社会の分断と対立が一層激化するリスクが高まることが予想されます。

前回の冥王星水瓶座時代(1777〜1798年)には、アメリカ独立戦争(1775〜1783年)が起きましたが、今回は最悪シナリオとして一部で言われているようにアメリカ内戦革命の可能性も考えておく必要があります。

おわりに

2024年1月1日からBRICSが従来の5か国から10か国(新規加盟国:アラブ首長国連邦、サウジアラビア、イラン、エジプト、エチオピア、アルゼンチンは2023年12月に加盟を撤回)に勢力を拡大しました。


これは、従来のアメリカの強大な権力に基づく「地の時代」的な一極体制から、「風の時代」的な横のつながりを重視する多極的協調体制の方向を目指し、経済的には米ドル覇権から脱却してアメリカに対抗する勢力を構築しようとする動きと捉えることができます。

つまり、「アメリカの時代」が終焉を迎え、世界の権力構造が大きく変容する可能性を示唆していると見ることができるでしょう。

以上見てきたように、「風の時代」(特に「冥王星水瓶座時代」)には、国ごとの政治体制・社会構造の変化だけでなく、グローバルな視点で権力構造の変化を考える必要があります。

  • URLをコピーしました!
目次