株式市場の下げやコロナの大流行を予言していた天体サイクルを探る

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日本人は西洋占星術という言葉を聞いても「それって星占いのことね」と言って、単なる占いの一種としかみていません。

一方、欧米では日本人が思っている以上に西洋占星術が盛んで、アメリカのレーガン元大統領の夫人が、占星術師の指示によって大統領のスケジュールを決めていたということは有名な話です。

目次

金融占星術との出会い

わたしがニューヨーク駐在になった時、テクニカル分析としてRSIストキャスティクスを習得したばかりだったので、アメリカではどんなに高度な分析があるのだろうと期待したのを覚えています。

実際、フィボナッチ分析、エリオット波動、ギャンチャートなど最先端の分析に触れる機会がありました。

同時に、一見マーケットには場違いに感じた金融占星術(ファイナンシャル・アストロロジー)にも出会いました。

(出所)雑誌「THE GANN & ELLIOTT WAVE TECHNICIAN」より抜粋

個人的には占星術について興味があり、もっと追求したいと思いましたが、ホロスコープ、惑星の配置や動きといった専門的な分野を英語で理解することはハードルが高かったため、残念ながら深掘りできませんでした。

水星の逆行とマーケット

金融占星術で一番印象深かったのは、1987年10月19日のブラックマンデーがその前の週の金曜日(10月16日)からの「水星の逆行 (Mercury retrograde)」によって引き起こされたと言われていたことです。

その後、日本でもレイモンド・メリマンによる金融占星術に基づく相場見通しが知れ渡るようになりましたが、個人的には特に「水星の逆行開始日」がマーケットのトレンド転換日として重要ということがずっと頭の片隅にありました。

ブラックマンデーと同様によく引き合いに出されるリーマンショック(2008年9月15日)については、水星の逆行が9月24日に始まりましたので、若干のズレがあります。

しかし、逆行期間の開始前と終了後の2週間ほどの期間(シャドー期間:逆行期間開始前=プレシャドー、逆行期間終了後=ポストシャドー)も要注意日ですので、この場合はプレシャドーがマーケットに影響を与えたと言えます。

今回のコロナの発症は昨年12月でしたが、アメリカの株式市場の下げが始まったのは2020年2月24日からです。

一方、水星の逆行は2月17日(プレシャドーは2月2日〜16日、逆行期間は2月17日〜3月10日、ポストシャドーは3月11日〜3月29日)に始まりましたので、コロナの影響を重視してこの日までに売っていれば、2月24日からの大きな下げで痛手を被ることはなかったと思います。

ちなみに、日本のバブル崩壊は1990年1月4日の大発会からでしたが、水星の逆行は1990年1月1日から始まっていました。

註:順行(じゅんこう、prograde motion)とは、惑星が他の惑星と同じ方向に運動している状態を指す。それに対して逆行(ぎゃっこう、retrograde motion)とは、順行とは逆の方向に運動している状態を指す。
(出所:Wikipedia)

2020年に起きる水星の逆行はあと2回

マーケットに影響を与える水星の逆行は、年内にあと2回あります(2020年4月13日時点)。

・6月18日〜7月12日(プレシャドー:6月2日〜、ポストシャドー:〜7月27日)
・10月14日〜11月4日(プレシャドー:9月24日〜、ポストシャドー:〜11月20日)

今回のコロナがいつ終息するかまだわからない状態ですが、リーマンショック時の株式市場の下げは二番底までありました。

また、1918年から1920年にかけて全世界で流行したスペイン風邪は第三波までありましたので、コロナの終息までまだ油断できません。

一方で、トレンド転換という意味では、株式市場が下げていたら水星の逆行期間中に上げに転じる可能性もあります。

「木星と冥王星の合(コンジャンクション)」と感染症の大流行

ところで、西洋占星術の世界では、木星と冥王星の合が感染症の大流行(パンデミック)と関連があると言われています。実際に、過去の感染症の大流行の時期を調べると恐ろしいくらいに合致していました。

黒死病(ペスト)1347年〜1351年1347年3月に合(牡羊座の位置)
モスクワでのペスト流行1770年〜1771年1771年2月に合(山羊座の位置)
スペイン風邪1918年〜1920年1918年8月に合(蟹座の位置)
アジア風邪1957年〜1958年1956年6月に合(獅子座の位置)
香港風邪1968年〜1969年1968年10月に合(乙女座の位置)
エイズ(HIV)1981年〜 1981年11月に合(天秤座の位置)
コロナ2020年〜 2020年4月4日に合(山羊座の位置)

特に、今年は木星と冥王星の合が、4月4日の後も6月30日、11月12日とあと2回あります。

この2回はいずれも先ほどの水星の逆行期間およびシャドー期間に起きますので、コロナの影響やマーケットの方向性の点で注意が必要です。

註:(ごう、conjunction)とは位置天文学や占星術において、二つの天体がある観測点(通常は地球)から見てほぼ同じ位置にある状態(出所:Wikipedia)

次回のテーマ

次回は、地球にとって身近な太陽と月が及ぼす影響について発信します。

太陽の黒点数と異常気象・地震・マーケットの関係
月の満ち欠けと人間の行動の関係 など

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